冷たい戦争、略して冷戦、
- メビウス イエロー
- 2022年2月14日
- 読了時間: 4分
彼女はプチお嬢なので自分からすすんでチェーン飲食店に行く事はない。私はド庶民なのでHOTなチェーン店は子供の頃から慣れ親しんでいるために平日の外食で迷うと面倒なのでチェーン店を選択する事も多い。CoCo壱とか浜勝とかコメダ珈琲店とかね。あれこれメニューで迷わされないので個人店よりサクっと注文できて滞在時間も予想できる気楽さというのもある。だからと言って彼女がチェーン店を拒んだり食事の内容にケチつけたり愚痴をこぼする事は一度もないし(でもできるだけ避けたい店はあるようだ)、コンビニ惣菜でもおにぎりでも「おいしいne」と言って食べてるのでそういう意味では妙な諍いに発展する事は滅多にない。彼女は混んでなくて店の人と親しくしなくて良くて美味しければコスパ関係なくどこでもいい派なのだ。
が。
以前、マクドナルドの購入について揉めたことがあった。
マクドナルドは月一も行かないくらい利用頻度は低いけどたまに無性にあのロウくさいフライポテトを食べたくなる。それも大体私の提案で彼女が食べたいと言った事はほぼない。モスはまあそうでもないけどマックはそこまで好きではないのだろう。
彼女はあまり人混みや賑やかさを好まないので、テイクアウトの際は私が一人で注文しに行く。何がいい?と聞いても「何があるか知らないのでなんでもいい任せる」というのが普段のやりとり。いつものように2セットと単品いくつか買って一緒に食べるのだけど、ある日袋を開けて「…ポテトは?」と言われた。

ポテトはって。
いつもセットポテトはつまらなそうに無言でつまんでいるし芋類はよく太るからと言ってるからこの手の揚げ物ジャンクフードはあまり好きではないと思っていたからあえて別の商品にしたのにと説明すると「ポテトは」「ポテト」と悲しげに言われた。
ああ。つまり。要するに。能動的にはなれないけど受動的には「食べたい」部類に入るのだな、ポテトは。お嬢だから自分から欲求や行動しなくてもそこに魔法のようにポンと現れる物であり、ないならないでと「それはおかしい」というよくわからん、とんでもない私は神様だよ的思考になるのだなと考察。対象物の好き・嫌いは重要ではなく、あるべき場所にそれがない矛盾が許せないのだなと。
しかしそれは間違った認識だった。
いや間違ったというかもっと酷かった。
そんなやりとりがあって以来、必ずセットには彼女のもポテトを、単品で買う場合もポテトを付けるようにした。
そしてつい最近、マックのポテトがアメリカ芋の不足が原因でMとLサイズの制限をするというニュースの話題を二人で話していた(というか食べ物の話は彼女はあまり興味ないから私が一方的にしていた)時のこと。
発作的にマックに行きたくなる時はバーガー本体よりポテト目的であるので当然セットもLサイズに変更する。私の場合。Lセットというやつね。ドリンクはLでなくてもいいからそっちは彼女に渡す。相変わらず美味しそうには食べてないし太るのを気にしている彼女には気を遣って通常セットのMサイズにしていたのだけど、その時に事件が起こった。
自分「L頼めなくてもS頼めるならいいじゃん、私はいつもLだけど〇〇はMでもSでもいいしねぇ」
カノ「え。◯◯はいつもLなの」
自分「そうだけど」
カノ「なんで」「私のはM」「◯◯はいつもLなの」
自分「え。いつもL頼んでたし食べてる時もそう説明してたし見てたらわかるしそもそも太るぅとかいって芋食べないじゃん」
カノ「ショック」「ショックすぎる」「嘘すぎる」
と言われさらに驚く。えー、なんだ、ポテトそんなに好きだったの、じゃあ次からLにするしと説明すると「違うそう言うことじゃない」らしい。不平等とか量の差問題ではないようだ。
私が L で自分が M というのにショックを受けていたらしい。なんだそりゃ。
もちろん金銭的な問題でもない。名誉のために書いておくと彼女は常日頃から自分のことは後回しでこんなセンス皆無(それ関係ないやろ)の私に気遣い不自由のないようあれこれプレゼンツしてくれるからそんなことくらいでキー言うことは絶対にない。特に食料品は何買っても食べ残す・手をつけない・結局「全部食べてne!」と言うくらいだから。
つまり。
なんかよくわからん。
同じサイズのものでなければならない決まりがあったのだろうか。
お馬さんに一皿100円で売ってる人参与えたらそれよりお前の命をくれ!と言われるようなものか。いやなんか違うな全然違うじゃん。
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